暮らしを磨くとき

理想は丁寧な暮らしをする上品レディ。愛するくらしを実現するための生活記録。

アイスコーヒーをどうぞ

お題「もっと早くやっておけばよかったと思う事」

 

私はコーヒーを愛している。18際の時、北千住のとある純喫茶でバイトをしていたのだが、バイトには入り時間と休憩時間に、マスターが丁寧に入れたコーヒーを振る舞ってくれていた。そのコーヒーがおいしいのなんの。おかげでコーヒーの美味しさに目覚めて、もう10年以上コーヒーを常飲している。大体は朝に一杯、仕事の休憩中に一杯飲んでいる。普段はスーパーに売っている挽いてある状態の安いコーヒーを飲んでいるが、たまにコーヒー屋さんの豆をゴリゴリ自分で挽いて淹れるのも好きだ。私は夏でも、ホットのブレンドばかりを飲む。

最近よく話に出てくる私の彼もコーヒー好きだ。休日にはよく彼の分もコーヒーを淹れて、一緒にのんびりと過ごす。特に寒い冬の朝など、同じ味のコーヒーを一緒に飲むのは幸せなひとときだ。しかし、夏になってくるとそうはいかなくなってくる。冷房戦争の記事にも書いたが彼は生粋の暑がりで、夏はアイスコーヒーしか飲まなくなる。

朝、「コーヒーいれよっか?」と聞くと、「買ってくるよー」と言って、彼はふらりとコンビニへアイスコーヒーを買いに出かける。帰ってくれば私は自分で淹れたものを、彼は買ってきたものを結局一緒に飲むし、別に責めるつもりはないが、なんとなく気持ちがしゅんとする。そういうわけで、私の「しゅん」を減らすべく、今年はアイスコーヒーを家で淹れられるようになろう、と決意した。

ネットで「アイスコーヒーの淹れ方」を調べたら出てくる出てくる。ハンドドリップでアイスコーヒーを作る場合は、ホットを作る時の2倍豆を使えばいいと書いてあった。え、そんだけ???そう、そんだけなのだった。

私が家でアイスコーヒーを淹れてこなかった理由として、私がそもそもアイスコーヒーをあまり飲まないこともあるが、豆の適量がわからないから、というのが大きかった。喫茶店勤めは結構長く、北千住のそのお店を辞めた後もホテルのラウンジや町のカフェなどで働いてはいた。ホットコーヒーはハンドドリップにしても機械を使うにしても、人が手を加える部分が多かったので(私が勤めていたところではホットコーヒーの汲み置きをしないお店がほとんどだった)、豆の適量や淹れ方は体に染みついていた。

ただ、アイスコーヒーは冷たいことが売りである以上、ほとんどの場合が一気に作って冷やしておいたものを出す、といったスタイルだ。アイスコーヒー自体を抽出する様子は、ほぼ見たことがなかった。お店が空いた時間にとてつもない量の豆を、見たこともないほど大きなコーヒーフィルターの中にぐっぐっと詰めて、また信じられないほど大きなピッチャーでお湯を注ぎ、抽出していく現場は、何度か見たことがある。それがとてつもない重労働に見えていたのも、家でアイスコーヒーを淹れない理由の一つだったかもしれない。

でも、一人分のアイスコーヒーを入れるなら、我が家の小さな陶器製のドリッパーでも十分事足りる。普段からホットコーヒーを2人分淹れる時にも使っているので、豆2倍でも安心だ。先日また彼の「暑いからアイスコーヒーが飲みたい」が発生したので、私はいよいよ敬遠し続けたアイスコーヒー作りに着手した。「作れるよ!作ってあげる!」といった時の彼のほんとに?と思いつつも嬉しそうにしている顔と言ったら。ウフフ。

豆をいつもの2倍にして、お湯はいつもと同じ量で。なんとなく、いつものようにちゃちゃっと淹れたら味が薄くなるような気がして、「おいしくなりますように……」とブツブツ唱えながらゆっくりコーヒーを出していく。褐色を通り越して真っ黒な液体がぽたぽたと落ちて、溜まっていく。うえ~~~濃そう~~~!

150mlコーヒーが抽出出来たら、氷をいっぱいに入れておいたIKEAのゴブレットに、ゆっくりと注ぐ。うちにはマドラーがないので、スプーンでかき混ぜると、カラカラと氷のいい音がした。色も薄くなっていない。スプーンで一口だけすくって飲むと、しっかり苦くて、コクのあるアイスコーヒーだった。めちゃめちゃ上手に淹れられた!彼にも大好評だったし、夏の休日の朝のコーヒータイム問題を解消できたので、私も満足だ。

アイスコーヒーを淹れるのは思いのほか簡単だった。調べれば簡単にできるとわかるのに、いつまでも調べずに「できない」の一点張りだったのがもったいない。これからは気になったことはさっさと調べて、一度やってみる癖をつけられたらいいな、と私の淹れたアイスコーヒーをおいしそうに飲んでいる彼の顔を見て思った。

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